第29回腎と脂質研究会　当番世話人
小田弘明（小田内科クリニック）

　このたび第29回腎と脂質研究会を平成29年3月18日（土）にホテルグランヴィア広島で開催させて頂くこととなりました。腎と脂質に関するテーマについて、各分野で活躍しておられる先生方より御講演を賜り、そして会場に御参加の先生方より様々な角度から活発な御討論を頂くことで、先生方の御研究が益々発展されますようお祈り申し上げます。
　臨床の現場で慢性腎臓病患者の脂質異常を如何に管理するべきか悩んでおられる先生方は多いのではないかと拝察いたします。専門の先生方が慢性腎臓病患者における脂質異常症をどのように治療していらっしゃるのか、その学識の一斑を窺い知るためにも本研究会がお役に立てましたら幸甚の至りと存じ上げます。
　2003年、KDOQI から慢性腎臓病の脂質管理ガイドラインが公表されました。しかしながら当時は十分な臨床データが揃っていなかったため、実臨床において必ずしも有用な情報とはいえませんでした。その後多くのRCTが実施され、得られた結果に基づく新たなガイドラインがKDIGO Clinical Practice Guideline for Lipid Management in Chronic Kidney Diseaseとして2013年に提唱されたのは御記憶に新しいことと思います。本研究会ではこのKDIGOガイドラインをおまとめになった Bertram L Kasiske 教授をお招きし、その後の新たな知見と今後の展望について御講演を頂く所存です。本研究会が将来、日本発の優れた研究成果に繋がりますことを祈念いたします。
　連休で何かと御多忙のことと存じますが、この機会に広島の春を御満喫頂くためにもできるだけ多くの先生方の御参加をお願い申し上げます。
　末筆ながら御講演を賜ります先生方、本研究会顧問・世話人・事務局の先生方、さらに関係各位の皆様方の御支援ならびに御協力に心より御礼を申し上げます。