第40回日本妊娠高血圧学会学術集会

会長挨拶

第40回日本妊娠高血圧学会 会長
髙木 健次郎
自治医科大学附属さいたま医療センター教授

 第40回日本妊娠高血圧学会を担当させて頂く自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科です。私どもの診療科は産科、新生児、小児外科からなる組織で、発足してから5年という若い診療科目です。そのため今回、この様な記念すべき会を担当する事となり、その重責を一同痛感しております。
 本学会は1980年に日本妊娠中毒症研究会として発足し、1993年に日本妊娠中毒症学会となり、2005年から日本妊娠高血圧学会と名称を変えました。本学会は過去40年に渡り、先輩方の御尽力により、妊娠に関連する高血圧・妊娠高血圧症候群の原因・病態解明、臨床的管理や長期予後などの情報交換の場として、現在まで国内外の周産期医療に大きく貢献していると認識しております。
 本学会の大きな過去のイベントとしては、1998年10月には、神戸において第11回国際妊娠高血圧学会(ISSHP)が佐藤和雄、望月眞人両会長の元、世界27カ国から約190名の参加者と、国内の産婦人科医、内科医の協力により成功裏に開催されました。神戸でのISSHP学術集会から約20年の歳月を経て、2020年にISSHPの学術集会が再び日本 (奈良)で開催される予定となっております。さらに本学会と関係が深い国際高血圧学会が2022年に京都で開催される事が決定しております。
 先述した神戸でのISSHP学術集会で提案された本症候の定義・分類の改定に関する問題が2001年にISSHPにおいてまとめられ、その後、2005年に日本でも名称を含めた改定がなされました。それから13年が経過し、昨年5月に新たな定義・分類が作成されました。今回の改定は、国際学会(ISSHP)の定義・分類改定と協調して行われ、特に妊娠高血圧腎症は、高血圧と蛋白尿を主徴とした分類から、高血圧と多臓器障害という考え方に大きく舵が切られました。それに伴い高血圧の診断は、内科領域と産科における診断基準や測定方法の解離、妊娠による生理的血圧降下の問題などがあり、腎臓領域では妊娠予後における尿蛋白の量的問題やCKD合併妊娠の分娩予後への影響、さらに新生児領域では、早発・遅発の境界設定が新生児管理から見て妥当であるかなど、解決すべき課題が残されております。この様な転換期を迎え、今回は本症の基礎・臨床研究において連携が欠かせない高血圧、腎臓病、新生児分野との協調体制を強固なものとする事を目指して、それぞれの専門医と共同して議論する機会を設けました。
 今回は新元号となって初めての学会でもあり、本会が新しい時代へと変化していく機会となるための場を提供できればと考えており、多くの関係者の御参加を期待しております。

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