第46回東北腎不全研究会

会長挨拶

 東北腎不全研究会は東北6県と新潟県の計7県で持ち回り開催を行っており、2019年は岩手県が担当させていただきます。前回、岩手県は2011年に第38回を開催させていただきましたが、この時は東日本大震災直後であり開催の中止も検討しました。しかし「どんなことがあっても伝統を絶やしてはいけない。この様な時にこそ東北腎不全研究会の力が試されるから開催しなさい」との藤岡前会長の英断により開催しました。この様な背景もあり、このたび第46回東北腎不全研究会を開催させて頂くこととなり、大変光栄であるとともに関係皆様に厚く感謝申し上げます。
 この8年間に地域の復興のみならず腎不全医療も大きく進歩しました。腎不全医療の大きな進歩として、HDFの患者数がその頃に比べ約6倍になり慢性透析患者の約3割を占めるまでになりました。また合併症に対する多種多彩な薬剤が開発され、臨床の現場で使用できる様になりました。その一方、透析患者の高齢化や医師不足などがクローズアップされる様になり、東北地方においては喫緊の課題となっております。
 今回は新しい年号となり初めての開催であることや腎不全療法の問題点を打破し新しい時代を切り開きたいとの意を込めて、大会テーマを「新」の一文字に致しました。また「オール岩手」での開催を目指し、ダブル会長と言う新しい形式を取り入れてみました。新しい時代・世代の東北地区における腎不全療法の確立を目指し、2019年7月13日(土)・14日(日)の両日に岩手県盛岡市にお集まり頂き、「新しい時代・世代の東北腎不全医療」を会員の皆様とともに作り上げましょう。

第46回東北腎不全研究会 会長
小原  航
岩手医科大学 泌尿器科学講座 教授

阿部 貴弥
岩手医科大学附属病院 血液浄化療法部 部長